2022年12月30日に大納会が終わりましたね。今年も残すところ、あと1日ですが、ふるさと納税は12月31日まで行うことができます。もし株の利益が出ているという人は、確定申告でふるさと納税の金額をアップさせることができます。
ふるさと納税は、自分の収入に応じて、お得になる金額(= 控除金額)が増える制度です。更に、ふるさと納税は、株取引で利益が出た場合にも、確定申告に含めることで、その控除金額を増やすことができます。これは特定口座で取引をしている場合も有効です。
ひとくちに株式と言っても、「国内株式」「海外株式」「投資信託」「ロボット投信」など、色々な投資方法がありますよね。
本記事では、私の例を参考に、確定申告時に株取引の利益を確定申告することでふるさと納税の限度額をアップさせる方法を説明します。合わせて、海外株式やロボット投信の利益では外国税額控除を使って還付金を受け取りましょう。
株の利益でふるさと納税の限度額をアップさせる方法
もし株の利益でふるさと納税の限度額がアップするのであれば嬉しいですよね。ではどのくら限度額が増えるのでしょうか。
株の利益で増加するふるさと納税の限度額
所得税の税率にもよるのですが、概ね株の利益の1.5%前後、ふるさと納税ができる金額が増えることになります。
筆者の場合は、昨年の2020年は、給与所得だけであれば 約11万5千円分のふるさと納税だったのですが、国内株式だけでも利益 約100万円を入れるとふるさと納税が約13万円分できるようになりました。約1万5千円分のふるさと納税の限度額が増えるのです。
以下のサイトで、所得税率に応じた限度額アップについてのわかりやすい記載があります。
所得税率に対して変数がかかる計算となります。日本の所得税率は5~45%で区分されています。それぞれの所得区分ごとに、100万円の株の利益が生じた際のざっくりとした寄付可能額の増加分は以下の通りです。
税率 100万円の譲渡益で生じるふるさと納税限度額UP寄与分 5% ¥11,779 10% ¥12,533 20% ¥14,372 23% ¥15,034 33% ¥17,760 40% ¥20,342 45% ¥22,699
ふるさと納税シミュレーター
株式の利益も含めた上で、ふるさと納税の詳細なシミューレーションをするならば、楽天のツールがおすすめです。株取引の利益や、不動産所得なども含めて限度額を計算することができます。下記よりアクセスしてみてください。
【楽天市場】ふるさと納税|マイページ - かんたんシミュレーター
入力した金額を保存しておけば、昨年の状況を見ることもできます。更に、楽天のふるさと納税で注文した金額も合わせて見ることができます。楽天でふるさと納税ならば、楽天スーパーSALE などのポイントアップもすべて反映されるので、ふるさと納税で支払った金額の数十%が楽天ポイントとして返ってきます。
ぜひ、下記にアクセスをしてみてお得な商品を検索してみてください。
株利益で控除を増やす前提条件
ここで、一般のサラリーマンで社会保険の方ならば大丈夫なのですが、国民健康保険の方などは株利益の申告によって保険料が上がってしまう可能性があることに注意です。
下記の方ならば確定申告で株の利益を申告することでふるさと納税の限度額がアップしますが、それ以外の方は損をしないかどうかを確認してください。
- サラリーマン
- 厚生年金保険
- 年間所得が2,000万円以下
- 各種助成金は受けていない
参考:児童手当については株式譲渡所得による影響は無い(参考リンク)
国民健康保険の個人事業主の方や、パートナーの扶養に入っている方は、株の利益を確定申告することによって損をする場合があるので注意をしてください。
詳しくは、これらのサイトがわかりやすいかと思います。
株やFXの利益でふるさと納税の限度額はいくら変わる? | ふるさと納税ガイド
ふるさと納税 控除の目安と限度額の計算方法・シミュレーション - ふるさと納税の「ふるさとぷらす」
外国税額控除とは?
ウェルスナビでの外国税額控除の例として、わかりやすく説明をしているサイトがあったので記載しておきます。
ウェルスナビの投資対象は、海外のETF(上場投資信託)です。その海外ETFは、外国の株式や債券を組み合わせて構成されています。そのためウェルスナビの収益に対して、日本の税金が課される前に外国の税金がかけられており、日本と外国とで重複して課税されると、二重課税となります。
この二重課税を防ぐため、外国で既に課せられた税金を申告し還付を受けることが認められています。
筆者の場合
ここで簡単にですが、筆者のウェルスナビでの利益推移を見たいと思います。2021年12月末時点で200万円ほど利益が出ており、44%の利益となっています。
筆者の株式利益
それでは、筆者の備忘録も兼ねて、国内株式・海外株式・投資信託・ロボット投信の利益を記載しておきたいと思います。
- 国内株式:5万円
- 海外株式:60万円
- ウェルスナビ:126万円
- THEO:64万円
- (NISA含み益):117万円
ちなみに、ウェルスナビ・THEOは昨年12月末時点の利益から、今年12月30日時点の利益の差分で計算しています。(筆者の備忘録として、NISA 含み益書いていますが、あまり意味はありません。NISA含み益も入れると、合計372万円です。NISAはもともと非課税のため、ふるさと納税には影響はありません。)
ウェルスナビやTHEOで出金をして、利益を確定させた場合は、ふるさと納税の金額をアップさせるために、確定申告の金額に入れましょう。ここで注意なのですが、ウェルスナビやTHEOは自動で納税額が小さくなるように調整をしてくれています。2021年に一度も出金をしていない方は、利益をそのまま確定申告することはできないので要注意です。
2022年1月上旬に、ウェルスナビやTHEOで年間取引報告書が印刷できるようになります。なお、昨年のものを確認すると納税額が数千円となっていました。
筆者の場合は、今年は国内株式の利益5万円、海外株式の利益60万円、ロボット投信数千円の納税額に対して確定申告をするので、約1万円ほどふるさと納税の上限がアップすることになります。
確定申告のやり方
個人で確定申告時をする際に、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使用している方も多いと思います。本記事では、特定口座での利益の申告方法は割愛しますが、下記のサイトがわかりやすいと思います。
損失の繰越控除について説明しているサイトですが、入力方法はほぼ同じです。
確定申告書類の書き方とは?株初心者にもわかりやすく解説! | 俺たち株の初心者!
確定申告時に、会社に住民税の通知が行ってほしくないな、と思う人も多いでしょう。その場合は、「自分で納付」に選択を入れておきましょう。なお、自治体によっては、この選択をしなくとも、個人宛に住民税の納税通知書が来る場合があります。
住民税の納税通知書
本章は、6月以降に見ていただくことが良いかもしれません。6月になると、住民税の納税通知書が来ます。
通常、サラリーマンで確定申告をしていない人や、ふるさと納税のワンストップ納税を利用した人は、会社に納税通知書が行っています。しかし、確定申告で株の利益を申告したの中には、個人宛に住民税の納税通知書が来ている人もいるかと思います。
住民税の支払い通知の確認
数万円の住民税の支払い通知が来て、焦った人もいるのではないでしょうか?大抵は、合っている場合がほとんどですので、大きな心配はしなくて良いですが、筆者はすこし心配になったので、調べてみました。
数万円の住民税の支払い通知が来ていましたが、実際には本来会社に通知が行くはずだった住民税支払いの分を、個人で支払いをしてくださいね、ということになっただけです。
詳しくは下記以降で説明をします。
確定申告書を確認しよう
問題なく株の利益を、特定口座で確定申告できたとしましょう。まず、住民税控除として、第二表の◯住民税・事業税に関する事項 「株式等譲渡所得割額控除額」の項目に控除された金額が記載されています。
住民税の納税通知書を確認しよう
手元に届いた住民税の納税通知書を確認すると、課税明細書のようなページに「配当割額・株式等譲渡所得割額控除額」という項目があるはずです。おそらく、上記で確認した確定申告の第二表の◯住民税・事業税に関する事項と同じ数字が書かれているはず。
そして、あなたが支払うべき「普通徴収税額」は、この金額より少し小さい金額が、記載されているのではないでしょうか?
なぜ住民税を個人で支払う必要があるのか
本来は、特定口座では源泉徴収なので支払わなくても良かった住民税ですが、確定申告に記載をしたので、「株式等譲渡所得割額控除額」として還付がされることになります。そして、本来はそれ込みで会社に住民税の支払い通知が行くところ、個人で納付にしているので、住民税の差額分を個人で納付することになります。
調整控除というものが影響して、「配当割額・株式等譲渡所得割額控除額」と「普通徴収税額」で差が出ているはずです。筆者の場合は、2,500円程度でした。人によりますが、数千円レベルだと思います。
まとめ
今回は、確定申告に株の利益を入れてふるさと納税の上限アップする方法を記載しました。念の為、サ再度の記載ですが、前提条件に記載のサラリーマン(厚生年金保険の加入者)の方であれば、特に不利益もなくふるさと納税の上限アップをすることができるかと思います。
住民税の納税通知書が来た際には、焦らずにご確認していただければと思います。
株の利益が出ているのであれば、ふるさと納税の限度額がアップするので、ぜひ限度額をあげたいところですね!(もちろん、株で利益が出ていればの話)
最後に改めてとなりますが、筆者はふるさと納税はすべて楽天で行うようにしています。ふるさと納税の支払い金額に対しても、楽天ポイントが付与されるからです。
ぜひ、下記にアクセスして、楽天のふるさと納税の商品を覗いてみてください。
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